9月は防災月間。およそ100年前の関東大震災をはじめ、過去にも自然災害が多く発生した時期です。これを機会に防災への意識を高め、災害に備える準備をしておきましょう。でも、やっぱり「いざ!」という時に困るのが食事のことですよね。
そこで今回は、災害時にすぐに役立つ「イザメシ」を普及する野洲市の女性消防団にお話を伺いました。
今年で設立31年目を迎える「やすファイアレディース分団」。洗い物を最小限にカンタン&時短をめざしたポリ袋調理の「イザメシ」を筆頭に、災害時に役立つ情報を地域の人たちに発信しています。
「ところで消防士と消防団員の違いってご存知ですか?」と分団長の堀江さんと副分団長の奥村さん。どちらも同じ地方公務員ですが、消防団員は普段別の仕事を持ち、火災や災害時に職場から駆け付ける、非常勤特別職という位置づけです。
「男性団員は消火活動や救出救助活動などを行いますが、女性団員は応急手当や避難誘導、避難所のお手伝いといった後方支援がメイン。平常時は保育園や幼稚園を訪問し、小さな頃から『自分の身は自分で守ろうね』という啓発活動や、防災イベントでイザメシの料理教室などを行っています」。
今回はやすファイアレディース分団が自信を持って「手間いらずでおいしい!」と太鼓判を押すイザメシレシピを3品教えていただきました。
加熱不要で野菜をもりもり食べられる!
用意するもの
ポリ袋(アイラップを使用)、ラップ、皿
材料(2~3人分)
キャベツ …1/4玉(200g) 塩昆布 …大さじ1(5g程度) ツナ缶(水煮) …1/2缶 中華だし(鶏がらスープの素)…小さじ1/2 砂糖 …ひとつまみ ごま油 …小さじ1/2 ごま …少々
作り方
チーズの塩気がとってもおいしい!
用意するもの
耐熱性の食品用ポリ袋(アイラップを使用)、カセットコンロ、鍋、耐熱皿
材料(1人分)
白米 …100㏄ 水 …120㏄ 6Pチーズ …3つ 塩 …ひとつまみ
作り方
非常時の乾パンでほっこりスイーツ♪
用意するもの
耐熱性の食品用ポリ袋(アイラップを使用)
カセットコンロ、鍋、器(紙コップでもOK)
材料(2人分)
あずき缶 …1缶 乾パン …2~6個(好みで) 塩 …ひとつまみ 水(あずき缶) …1杯分
作り方
“備えあれば憂いなし”。災害時には、調理に活躍するだけじゃない「これだけは!」という必須道具についても聞いてみました。
食品の冷凍・冷蔵、電子レンジ、湯煎にも使える便利なマチ付きポリ袋。非常時には氷のうや手袋代わりにも。
加熱調理の必需品。ただし、ボンベの使用期限は製造から約7年。定期的な確認を。
使う前の食器に掛けて洗い物を減らしたり、応急処置として傷口に巻いて保護したり…。芯は骨折したときの添え木代わりにもなります。
最後に、普段から実践できる食に関わる防災のヒントについても伝授してもらいました。「備蓄した食料を定期的に消費して買い足していくローリングストックはみなさんよくご存じですが、冷蔵庫の使い方にもポイントがあるんです」と堀江さん。
停電すると2~3時間で中の食品がダメになる冷蔵庫。普段から水・お茶・スポーツ飲料などのペットボトル、ラップに包んだご飯などを冷凍庫で冷やしておけば、停電時の保冷材代わりに活用できるのです。
今すぐできる小さな工夫が災害時の大きな安心感に繋がります。できることからコツコツと安心のタネを増やしておきましょう。
《お問合せ》
野洲市消防団事務局(湖南広域消防局 東消防署 庶務管理係)
住所:野洲市辻町488
電話:077-587-1119