「しょっぱい…」「漢方みたいな味がする!」と最初は抵抗感を示す人が多いにも関わらず、生協の共同購入で1番人気のある歯みがき粉を知っていますか?
虫歯予防月間の6月は、2007年発売以来累計本数1136万本を突破したサンスターのソルテージⅡをご紹介します。
商品名が「ソルテージⅡ」なら、ソルテージ“Ⅰ”もあるのでは? と、当時の開発担当者であるサンスターの野澤有住さんに聞いてみると、やっぱりあったんです! 幻のソルテージが。
「組合員様の平均年齢が50歳を上回り、歯周病(※歯周病とは、歯周炎・歯肉炎(歯槽膿漏)の総称です)予防に対するニーズが高まっていた頃でした。生協から新たな歯みがき粉を共同開発したいとの提案を受けました」。歯周病とは、30代以上の3人に2人がかかる口の中の感染症(※平成28年歯科疾患実態調査)。細菌に感染した歯ぐきが充血して腫れ上がり、やがて血液や膿が出て歯がグラグラになるという恐ろしい病気です。
そこで2004年、“薬用感”をイメージしたデザインの初代ソルテージを発売。しかし、同様のイメージの他社製品が多く、さらには110g1200円(税別)と高価だったこともあり、2年で販売中止に。
「せっかく中身に自信があるのに、このままではもったいない!」と商品設計をイチから見直し、85g1000円以下の手に取りやすい価格設定に。しかもパッケージには商品名より「口臭・歯肉炎・歯槽膿漏を防ぐ」と大々的に作用をアピールすることで、口の悩みが多くなる中高年を中心に多くのファンが生まれました。
さて、その中身は、「4つの薬用成分で4つの作用を期待できます」と野澤さん。まず、薬用塩を18%配合し、引き締め作用で歯ぐきの腫れを防ぎます。なぜ18%かというと、「引き締め作用を強く実感できて、しょっぱすぎないギリギリのライン」とのこと。ミントのスースー感とはひと味違うさっぱり感も、この高濃度に配合した薬用塩(塩化ナトリウム)のおかげです。
また、歯ぐきの炎症を抑えるために生薬の当帰エキスを配合しています。当帰は古くから解熱や鎮痛、婦人病などに用いられてきた伝統的な生薬ですが、歯みがき粉の薬用成分として使っているのはサンスターだけ。さらに、殺菌成分の塩化セチルピリジニウム(CPC)で歯周病菌をやっつけて、口臭や歯肉炎を根本から予防。血行を促進するビタミンEでハグキの新陳代謝を高めます。これら4つの薬用成分で歯周病を防ぎ、口内の健康を維持しています。
「ソルテージⅡは、独特の味だし、しょっぱい。でも、これほど引き締め感とさっぱり感を実感できる商品はなかなかないと思います」と開発者の野澤さんは胸を張ります。
最後にソルテージⅡが宅配でしか入手できない理由を、サンスター営業本部の寺田拓也さんが「宅配のカタログを通じ、図解などで商品の知識や歯周病の恐ろしさなどをご説明し、お口の健康の重要さを組合員様に広くお伝えするためです」と教えてくれました。
発売以来、熱烈なファンに支えられてきた歯みがき粉には、年齢と共に増え続ける口の悩みに向き合いたいという、作り手の強い想いがありました。
要介護につながる老化現象の入り口が“オーラルフレイル”。「口の虚弱」という意味で、むせる・食べこぼす・滑舌が悪くなる・会話がおっくうになるという口周りの衰えが気になってくる段階です。本人はもちろん周囲がいち早くオーラルフレイルに気付くことで、要介護リスクを避け、健康寿命を延ばすことができるとサンスターは提唱しています。
長くて柔らかいブラシ部分は、弾力性に優れた独自のフィラメントを先端部と側部に使用。凹凸の形状が歯の隙間や奥歯にピッタリフィットします。太く滑りにくいハンドルが握りやすい一本。
創業1932年。自転車タイヤのパンク修理用ゴムのりの販売からスタート。当時、ゴムのりを注入していたアルミチューブを転用し、歯みがき粉を製品化。生協とは1969年にコープハミガキデンタルを共同開発して以来のお付き合いです。