CO・OP めっちゃ巻いてるトイレロール
今年5月、新商品「CO・OPめっちゃ巻いてるトイレロール」が発売されました。製造しているのは、再生紙100%のトイレットペーパーを生産する丸富製紙。静岡県富士市の工場にうかがいました。
「CO・OPめっちゃ巻いてるトイレロール」は、1ロールが200m。一般的なシングル(60m)に比べ、1ロールあたりの長さがなんと約3・3倍という画期的なトイレットペーパーです。組合員の「交換する手間を減らしたい」「やわらかく、使い心地のよいものがほしい」という声を反映し、今年5月に発売がスタートしました。
開発・製造を手掛けているのはぎっしり巻いていることで、おなじみの「CO・OPコアノンロール(細穴)」など、環境にやさしい再生紙トイレットペーパーを生産している丸富製紙です。
「商品化するまでに一年半かかりました。特に苦労したのは、やわらかさ・手触り・ほどよい厚みの両立です。やわらかすぎると破れやすくなりますし、厚すぎると固くなってしまいます。何度も試作を繰り返し、ようやく完成しました」と、丸富コンバーティング工場長の鶴田征宏さんは苦労を語ってくださいました。
「CO・OPめっちゃ巻いてるトイレロール」は、古紙から原紙へ再生する工程と、原紙から製品化する工程に分けて、2つの工場で作られています。「今泉工場」では、牛乳パックや古紙、古雑誌などの再生紙原料を洗浄・攪拌、紙をすいて直径1・5mのジャンボロールと呼ばれる巨大な原紙を作るまでの工程を行います。「丸富コンバーティング」では、原紙をトイレットペーパー状に巻いて製品にし、包装、梱包までを行います。
一般的なトイレットペーパーは「まず大きな丸太状の原紙を作り、それを裁断する」という方法がとられています。しかし、「CO・OPめっちゃ巻いてるトイレロール」はロールの巻密度が高く、丸太状の原紙にすると裁断が難しいため「原紙を切りながら巻いていく」特殊な機械で作られています。裁断時にカッターで芯穴が押しつぶされることがないため、芯なしロールでも、ペーパー芯が変形しにくいため長く巻くことができるのです。
CO・OPめっちゃ巻いてるトイレロールは再生紙100%、しかも漂白剤不使用のトイレットペーパーです。なのに、なぜこんなに白いのでしょう?
「できるだけ白い原料を仕入れるように努力しています。毎日同じ原料を使うわけではないので配合の割合は決まっていません。原料を混ぜ合わせるときに、目で見ながら調整しているんですよ。長年のカンで混ぜ合わせています」と、今泉工場の工場長・角康寛さん。
また、針葉樹パルプで作られている牛乳パックは繊維が長く、広葉樹パルプで作られる紙コップや何度もリサイクルを繰り返してきた一般古紙は繊維が短いそう。さまざまな原料を混ぜ合わせることで長短の繊維がからみ、ソフト感と強度が両立するというわけです。このような職人技のおかげで、再生紙100%でありながら上質なトイレットペーパーができるのです。
近年はペーパーレス化や雑誌の売り上げ減などの影響で、古紙の流通量が減少。トイレットペーパーは、毎日誰もが使うもの。牛乳パックや古紙は、トイレットペーパーの大切な原料となります。なるべくリサイクルに出すように心がけたいですね。
コープきんき取り扱いで最長の200m! めっちゃ長持ちします。
たった4ロールで、一般のトイレットペーパーシングル13.3ロール分!
私たちが一番大切にしていること
“トイレットペーパーが、リサイクルできない最終紙である限り、地球の緑を壊すことのない古紙資源を有効に活用しなければならない”を経営哲学として、天然パルプ紙に負けない品質をもった製品づくりに挑んでいます。
静岡県富士市は、富士山の地下水が豊富なことから、昔から大量の水を必要とする製紙産業がさかんな町です。