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つくる現場から
一粒の豆を大切にした職人技 
CO・OP マイルドブレンド中細挽き

京都市西京極にある小川珈琲本店と大浦智史さん(コーヒー検査課 課長/J.C.Q.A.認定コーヒー鑑定士)

 世界中のコーヒー産地から選りすぐった豆を焙煎し、香り豊かなコーヒーを生み出す小川珈琲。昭和27年の創業以来、〝京都の珈琲職人〟としての誇りを持ち、こだわりのコーヒーを追求されています。

 同社の「マイルドブレンド」は、豊かな香りと、苦味・酸味のバランスのよさで、ブラックでもミルクを入れても飲みやすいと人気の一杯。アラビカ種の深煎り豆3種をブレンドした「スペシャルマイルドブレンド」は、濃厚なコクと芳醇な風味が通好みです。さらに、焙煎度合いを変えた6カ国の豆を使った「モカブレンド」は、フルーティーな香りとほのかな酸味のやわらかい味わいです。

 今回は、小川珈琲のコーヒー鑑定士・大浦さんと、コープしがご担当の入口さんに、そのこだわりについてうかがいました。

コーヒー豆ってどんなもの?

生豆(なままめ)

 「コーヒー豆はアカネ科の常緑樹〝コーヒーノキ〟で年に一回花が咲いてできる、果実の中にある種子です」と大浦さん。おおよそサクランボほどのサイズの実で(コーヒーチェリーと呼ばれる)、外側は赤い外皮。その中に果肉におおわれたコーヒー豆となる種子が入っています。その種子を乾燥して取り出したものがコーヒー豆の前段階「生豆なままめ」。青緑っぽい色をしていて、この時点ではおなじみのコーヒーの香りはしません。この生豆を焙煎(加熱)すると私たちがよく知る茶色の豆、いわゆるコーヒー豆になります。

産地での加工

果実をそのまま乾燥させたもの

 大浦さんいわく「栽培から生豆の状態にまでするのが生産地で行われる加工」で、精選方法には大きく分けて2つの加工方法があるそうです。

 2つの方法とは「ナチュラル」と「ウォッシュド」。「ナチュラル」とは収穫した果実をそのまま乾燥させて、そのあと脱穀して生豆を取り出す方法、「ウォッシュド」とは、外皮・果肉をまず取り除き水洗いしてから乾燥させて、生豆を取り出す方法です。

 「ウォッシュド」「ナチュラル」は精選方法の差異で、国によって異なるそう。一般的にはブラジルでの精選がナチュラル、コロンビアがウォッシュドなどと大まかには分けられるそうです。この精選方法と、栽培される国による気候の差もあり、産地によってコーヒー豆の味わいの違いになるとのこと。

日本に届くまで

コロンビア・エルサルバドル・エチオピア・ブラジルなど国際色豊かな麻袋が

 生豆に加工されたコーヒー豆は、麻袋(ドンゴロス)に入れられコンテナで日本にやってきます。到着後、植物検疫・通関、そして小川珈琲の倉庫へ到着。よく見ると麻袋にはすべて小さな穴が。これはすべての麻袋からサンプルを抜き取って検査しているからだそう。1日でおおよそ150~200袋〝すべて〟からサンプルを抜き取り実際に焙煎し、官能検査(味覚テスト)までを行っています。

焙煎そしてブレンド

生豆から焙煎されて色が変化していくコーヒー豆(浅煎りから深煎りまで)

 ふるいで異物・ホコリを除去された生豆はいよいよ焙煎へ。焙煎とは生豆に熱を加えていくこと。加熱方法にはいろいろありますが、小川珈琲では生豆を攪拌しながら熱風で焙煎していきます。「この方式は熱コントロールがしやすいのです」と大浦さん。「焙煎しはじめるとまず水分が抜けます。その後〝ハゼ(爆ぜ)〟がはじまります。いわゆるポップコーンと同じ状態です」。パチパチと音がして中に空洞ができ豆もふっくら膨らんでいくそう。だんだん粒が大きく軽くそして黒くなっていきます。ようやく私たちが知るコーヒー豆の姿に。この後、数種類をブレンドして(アフターミックス)粉砕、包材に詰められて製品となります。

検査とチェック

味覚テストをするコーヒー鑑定士の大浦さん

 小川珈琲では検査・チェックは工程ごとに厳しく行われています。入荷後の味覚テストだけでなく、豆選定テスト(サンプルを空輸して味覚テスト)、原産国での管理チェック(船積み前の味覚テスト)、入港時のテスト(日本に到着した時点での味覚テスト)も行われています。また、焙煎後は焼き上がりごとに必ず2つの検査をされるそう。実際に抽出して試飲する官能検査(味覚テスト)と、色差計(色を数値化する機械)を使って豆の色を計ります。豆の色で焙煎度合いを確認しているそうです。また、出荷前段階でも味覚チェックを実施。最終、袋に詰められて出荷を待つ商品の検査。鑑定士がOKを出して初めて出荷可能となります。こうした厳しい数多くのチェックをへて組合員さんのもとへお届けできています。

小袋で風味長持ち

 マイルドブレンドはいつも3個パックでのご案内。理由は「風味を保つために開封から2週間ほどで飲み切っていただきたいからです(1人前10gで換算し200gで約20回分)」と入口さん。大きな600gでなく200g×3個パック(小袋化)で、開封のたびにコーヒー本来の風味が楽しめる工夫です。

小川珈琲 大浦鑑定士から保存方法のアドバイス
おいしい状態で長くたのしんでいただくために

特殊バルブ包装

包材の正面にバルブ(穴)があり、中のガスを放出し外気の侵入は防ぎます。開封後も袋のまましっかりと封をしめ、缶などの光を通さない容器で保存がおすすめです。

直接日光に当てない

紫外線で劣化が進みます。日光で温度も上がり劣化が進んでしまいます。

密閉容器に入れる

酸素に触れないことが基本。量に適したサイズで、光が通らない密閉容器に袋のまま入れるのがベスト。

高温多湿を避ける

高温と湿気で味と香りが劣化します。温度・湿度変化の少ない場所での保管がおすすめ。

ワンポイント

冷蔵庫に入れる場合は、しっかり密封。湿気と冷蔵庫の臭いを吸着するおそれがあります。

コーヒーの選び方マップ

プレミックスとアフターミックス

ブレンド前の焙煎されたコーヒー豆

ブレンド方法にはプレミックスとアフターミックスの2つのブレンド方法があります。文字通りプレミックスは複数の種類の生豆を最初に混ぜ一度に焙煎、アフターミックスは種類ごとに焙煎し、後に組み合わせてブレンドする方法。アフターミックスはコーヒーの味わいを複雑にコントロールでき、コープのレギュラーコーヒーはこの方法を採用しています。

おいしいコーヒー7つのポイント

①ペーパーフィルターの側部と底部を互い違いに折り、セット。なんとぴったり器具(ドリッパー)に密着♪

②計量カップを使い、正確に一杯分(8~12g)を入れる。目分量で入れないことがおいしさのヒミツ。

③ドリッパーの側面を軽くはたいて粉の表面を平らに。

④一度沸騰させ沸騰がおさまったお湯(85~95℃)を粉全体が湿る程度に注ぐ。静かに穏やかに近い距離で注ぎます。約20~30秒待ち、粉を蒸らす。

⑤その後、粉の“真ん中1点”にゆっくり湯を注ぐ。ふちに付いた粉やペーパーフィルターに直接お湯をかけないよう注意。すり鉢状に粉が残るのがいい状態。

⑥お湯を2~3回にわけて注ぎ、人数分のコーヒーが抽出できたら、お湯が残っている状態でもドリッパーを外します。※最後の雑味まで抽出しない。

⑦温めておいたカップに注いでできあがり! カップを温めて香り長持ち♪

西日本流通課・入口拓哉さんJ.C.Q.A.認定コーヒーインストラクター1級