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つくる現場から
愛されているから35年。
コープのロングセラー CO・OP にがり充てんとうふ

どこで作られているの?

さとの雪食品 阿南食品工場

 人の手に触れることがない完全自動化ラインにより、賞味期間の長い「CO・OPにがり充てんとうふ」を生産している“さとの雪食品”。

 実は“さとの雪食品”は、機械事業・包装資材事業・食品事業を手がける四国化工機グループの一員でもあり、食品機械メーカーだからできる発想・工夫もありました。

 徳島市内から車で約50分、四国山系から流れ出る清流のほとりに佇む阿南食品工場では、1日約20万個の豆腐が製造されています。

3つのこだわり

 豆腐製造にいちばん大切な大豆。使用大豆の契約栽培の取り組みを行い、厳しい選定基準を設けています。さらに「にがり」の量は仕入れた大豆の特性を見極めながら調節し、作りムラを発生させないようにしています。また阿南食品工場では四国山系の伏流水を汲み上げて使用しています。

 豆腐のおいしさの鍵をにぎる3つ「大豆」「にがり」「」。これにより組合員さんに愛されるロングセラー「CO・OPにがり充てんとうふ」が誕生するのです。

開発までの経緯

さとの雪食品株式会社 大阪営業課 道端 勝さん

 今では生協以外でも一般的になった“充てん豆腐”。その名の通り充てんすることで日持ちがする豆腐というのは、生協が文字通り第一号でした。

「最初に生協さんよりお話をいただいたのが1982(昭和57)年、昔ながらの“にがり”100%を使った豆腐ができないか、というご相談でした。今では当たり前のことですが、当時の豆腐メーカーでは非常に難しい内容でした」と、さとの雪食品の道端さん。しかも生協からは合わせて6つの条件も(左の図)。豆腐の大量生産は一般的ではなく、しかも賞味期間の長い“にがり充てん豆腐”が完成したことは、豆腐業界では画期的な出来事だったのです。

生協が求める充てん豆腐の条件

その1

絹ごしタイプの豆腐であること

その2

凝固剤には昔ながらの“にがり”100%を使うこと

その3

消泡剤無添加であること

その4

大量に安定的な生産が可能であること

その5

衛生的で共同購入の仕組みと物流に耐えられること

その6

賞味期間1週間以上であること

“にがり”をつかうこと

 豆腐を作るには、大豆を磨砕・煮沸して得られたおからと豆乳のうち、豆乳に凝固剤を入れ固めます。しかし凝固剤として使用される“にがり(塩化マグネシウム)”は、戦争中に軍需用品として使われて手に入りにくくなってから、使用が一般的でなくなっていました。“にがり”の代用品として滑らかな豆腐が作りやすい“すまし粉(硫酸カルシウム)”が多く使われており、当時の豆腐業界では、にがり100%使用の絹ごし豆腐を大量に製造することは非常識とされていました。

海水を原料とする“にがり”

定期検査を毎日しています!

おいしさ確認として毎日11時と16時に4名で行われる官能検査。いつもと同じ味かどうかを確認します。

物性確認(硬度・シール性・重量・温度・PHなど)毎日製造される製品の確認を行っています。

 「大豆本来の風味や甘みを活かせる“にがり”を使った豆腐が生協の希望。しかし“にがり”を使うと、ムラができやすく泡も多く立ちます。研究者は試行錯誤で、冷たい豆乳の中に“にがり”を入れることを考えました」と道端さん。通常の豆腐生産では熱い豆乳に凝固剤を入れるのが常識。まさに発想の転換です。

 「冷たい豆乳に“にがり”を入れると、凝固反応が遅くなりゆっくり固まりムラなくできたのです」と語るのは阿南工場の若木工場長。

 大豆の産地により含まれるたんぱく質の量も微妙に違います。大豆が変わるたびにテストを行い、“にがり”量の調整も行われています。

充てんということ

 「充てんは文字通り容器に充てんします」と笑顔で話される道端さん。製造機で豆腐を作るのではなく、豆乳とにがりを容器に入れて、容器の中で豆腐を作ります。

 「開発までの苦労はありましたが、製造機で作るよりも簡単にでき上がります」。

 カット豆腐(パック水の入った通常の豆腐)には離水がありますが、充てん豆腐は離水も少なく大豆のうま味・甘みを保つことができ、ツルッとした食感になるという特性があります。

 また、さとの雪食品は四国化工機グループという特性も活かして、パッケージの工夫もされています。

「連続蒸煮」と「真空脱気」

阿南食品工場 工場長 若木 宏丈さん

 阿南工場の若木工場長が語ります。「連続蒸煮・真空脱気が大きな特徴です。」まず釜で炊き上げるのではなく、管の中を豆乳が通ることで蒸煮・撹拌されます(連続蒸煮)。メリットは大豆の炊きムラが少なくなること。また豆腐製造での付きもの“泡”を消すための消泡剤を使わない仕組みも。 「大豆を磨りつぶす際に水を加えますが、そのため豆乳中に気泡が含まれてしまいます。そのまま固めると豆腐の表面も中も泡だらけになるんです」と工場長。

 そこでさとの雪食品では、豆乳が通るタンクの中を真空状態にして“真空脱気”で豆乳中の気泡を抜いています。そのため消泡剤を使わずに豆腐製造ができるのです。

組合員さんの声に応えて少量化

 以前は1パック300gでしたが、「使い切れない時の保存に困る」などの声に応え、3年前に400g(2個)の小分けパックになりました。「夫婦二人にちょうど良い量」「一つひとつ新鮮な状態で使えて安心」などの声が届いています。

『組合員さんの安心のために』

【X線異物検出器】
通常の金属探知機だけでなく、X線異物検出器も使われています。まさにダブルチェック!

にがり充てん豆腐ができるまで

①原料大豆の受入れ

大豆はサイロで保存し、しっかり管理

②洗穀(せんこく)・浸漬(しんせき)

原料大豆は水洗いし、一定の水温の水につけ、水を吸わせて膨らませる

③磨砕(まさい)、煮沸、分離

大豆に水を加え石うすで挽く。できたものを生呉といい、連続蒸煮で炊き上げたら、豆乳とおからに分離

④真空脱気・殺菌・冷却

豆乳に含まれる気泡を取り除き、加熱殺菌し、2~10℃に冷やしてタンクに保存

⑤充てん

豆乳ににがりを混ぜて容器に充てん。その後、フィルムシールをする。

⑥加熱凝固・冷却

容器ごと加熱して豆乳を固め、冷水で冷却

⑦異物検出

金属探知機とX線異物検出器で確認。その後、人により全数点検

⑧冷蔵庫保管・出荷

コープしが物流センター(近江八幡市)へ

ぜひ一度ご利用ください! さとの雪食品 ラインナップ

CO・OP 国産大豆のべんりな木綿豆腐

300g(2個)
大豆の旨みが詰まったしっかりとした食感です

こんにゃく白和え

160g(80g×2)
こんにゃく、にんじん、枝豆、ねりごま入り

おからが入ったごぼう白和え

160g(80g×2)
新鮮な豆腐とおから、国産のごぼうを使用しています

味付けうの花

160g(80g×2)
おからに具材を加えてうす味に仕上げました

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