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つくる現場から
安全で肉厚、風味よし!
産直滋賀県産生しいたけ

 一年中を通して、食卓の脇役として活躍する生しいたけ。肉料理と合わせたり、じっくり炙ってしょうゆをたらしておつまみにしたりと、さまざまな料理に活用できるので重宝している方も多いでしょう。

 生しいたけの栽培は2通りあります。ひとつは、クヌギやコナラなどを伐採した幹(ほだ木)にしいたけの菌を植え付ける原木栽培。収穫まで2年ほどかかり、自然発生の場合は収穫時期は春と秋になります。もうひとつの方法は、おがくずにしいたけの種菌を合わせた菌床(きんしょう)で、培養する栽培方法です。

 「産直滋賀県産生しいたけ」は、滋賀県大津市にある「農業生産法人資生園株式会社」が、100坪の広いハウスで約2万株を菌床栽培しています。食べごたえがあって、おいしい生しいたけは、安全性にもこだわった人気の商品です。

 さらに、野洲市にあるハウスでは、国産では珍しい生のきくらげを栽培されています。しいたけもきくらげも、農薬や化学肥料などを一切使っていないので、安心して食べることができます。

しいたけと対話しながら自然に近い環境を作る

100坪のビニールハウスに菌床が並ぶ棚がずらり。できたばかりの菌床は白っぽい色をしていますが、次第に全体が茶色になってきます。

 生しいたけの栽培は、袋に入った菌床から始まります。まず、ビニール袋におがくずとしいたけの種菌を入れた「菌床」で、菌を培養します。2~3ヶ月後に袋から出して、約一週間後から収穫が始まります。収穫を終えると、菌床を2週間休ませ、水に12時間程度浸し、ふたたび収穫をしていきます。ひとつの菌床で、約3回ほど収穫ができるそうです。収穫が終了した菌床は土壌改良剤になるので、畑にまいています。

 菌床からは、さまざまな品質のしいたけが採れます。かさが小さくて内側のひだが閉じているもの、ひだが開いていてうま味がしっかり感じられるものなどがあり、「産直滋賀県産生しいたけ」にはそれらを混ぜたものを鮮度保持袋に詰めて出荷されています。ひと袋あたりの量が多いため、組合員さんからは「安全でおいしいしいたけを、お得に買える」と、定評があるのはこういった理由があるのです。

 これまでは、業者さんから完成した菌床を仕入れていましたが、今年の秋より自社で菌床づくりもできるようになるとのこと。さらに愛情が詰まった、おいしいしいたけが期待できそうです。

元気なしいたけが出てくるように、365日、温度や湿度などを管理しています。

 「元気なしいたけを育てるためには、できるだけ自然に近い環境を作るようにしています。そのためには、温度の管理が命です。室温が低すぎると冬眠状態になってしまい、高すぎると菌が死んでしまうため、冷暖房を使って夏は20~25℃、冬は15~20℃に保っています。また、適度に湿度や太陽の光を与えることも大切です。散水装置で水をまいたり、送風機を使ったり、太陽の光をあびせたり、黒い遮光カーテンで日光をさえぎったりと、日々しいたけと対話をしながら調整しています」(農業生産法人 資生園(株)代表取締役 渡邉望さん)

 また、きくらげはしいたけよりも繊細なので、栽培にはとても気を使っているそうです。イメージしたのは、森の木陰。夏は完全に遮光し、温度は20~25℃、湿度は90パーセント以上に保っています。また、毎日、床面に水まきをして、排水溝も徹底的に掃除をし、清潔な環境づくりを心がけているそうです。

 きくらげは漢字で「木耳」と書きます。収穫したてのきくらげは耳たぶのような触感で、まさに「木耳」。表面はふんわりしているのに、食べてみるとコリコリとした食感が特徴です。

しいたけハウスの全景。季節やその日の気候により、送風と遮光を調整。夏は黒い遮光カーテンで日光をさえぎっています。

きくらげは、ビニール袋に入れたままの状態で栽培。カッターナイフで切れ目を入れると、そこからきくらげが生えてきます。

収穫したてのきくらげは、白い胞子がたくさんついています。きくらげを水洗いしてから出荷します。生のきくらげは鮮度が命。冷蔵庫で約10日持ちますが、購入したらなるべく早めに食べるようにしましょう。


資生園の代表取締役・渡邊望さん(右端)と、従業員の方々。この奥にしいたけハウスがあります。

 資生園(株)は障がい者に適正な賃金を払える仕事を提供する目的で設立された就労継続支援A型事業所です。現在はしいたけだけでなく、きくらげ、オクラなどの野菜も栽培し、コープしがも取り扱いをしています。

 「栽培、袋詰めなどいろいろな作業があり、個々に合った作業を振り分け、みんなで助け合う環境を作っています」。としいたけ栽培責任者の山岡さん。 しいたけ栽培は4年目、きくらげ栽培はまだ2年目を迎えたばかり。農業未経験の職員さんが試行錯誤を繰り返しながら、ようやく軌道に乗ったところです。最初の頃は、しいたけがたくさん出過ぎてしまったり、まったく生えてこなかったりと苦労されたそうです。

 「障がい者の雇用を促進し、おいしい野菜を作ることが社会貢献であり、私たちの喜びです。滋賀県産の安心、安全なしいたけ、きくらげをぜひご賞味くださいね」と、渡邉さんは語ってくださいました。


産直滋賀県産生しいたけ Q&A

Q1 しいたけは、調理前に洗わない方がいいのですか?

A しいたけは洗うと風味が流れてしまいます。そのまま料理するのがおすすめです。汚れが気になるようでしたら、キッチンペーパーで表面をなでるように拭いてください。

Q2 かさの裏に茶色の斑点を見つけたことがあります。傷んでいるのですか?

A 斑点は、おがくずが残っていた跡です。傷ではないので安心してお召し上がりくださいね。

Q3 しいたけの軸は食べられるのですか?

A 当社のしいたけはとても柔らかいので、軸もお召し上がりいただけます。軸の下の部分を1㎝ほど切り落として、長い部分を使ってください。軸は風味が豊かなので、捨ててしまうのはもったいないですよ。

Q4 きくらげの表面についた白っぽいものは何ですか?

A きくらげの胞子です。有害なものではないので、取り除く必要はありません。

Q5 生のきくらげのおいしい食べ方を教えてください。

A 八宝菜、野菜炒め、卵ときくらげのオイスターソース炒めなどの中華料理に使えます。キノコというよりも海藻のような感覚で使うと、料理の幅が広がると思います。意外な食べ方として、きくらげのお刺身がおすすめです。沸騰した湯でさっと湯がき、氷水で締めて、ポン酢やわさびじょうゆにつけてお召し上がりください。