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つくる人、たべる人
腸詰め あらびきソーセージ

腸詰め あらびきソーセージ

パキっとした歯ごたえとジューシー感がたまらない、株式会社鎌倉ハムクラウン商会の「腸詰めあらびきソーセージ」。そのおいしさがどこから来るのか、お話を伺いました。

横浜の地元で愛される〝鎌倉ハム〟のソーセージ

 「鎌倉ハムのソーセージ」と聞くと、「スーパーで売っているよね」という返事が返ってきます。ですが今回、取材にうかがった(株)鎌倉ハムクラウン商会の商品は、実はあまり市販されていません。『鎌倉ハム』という呼び方は、『讃岐うどん』と同じように、作られた起源を同じくするブランド名。「鎌倉ハム」を冠するメーカーは数社ありますが、製造方法やこだわりはそれぞれ全く違います。

 (株)鎌倉ハムクラウン商会の工場は、横浜ランドマークや中華街がある市街地から車で30分ほどの住宅街にあります。2階が加工工場で3階は包装工場。小学校が近いことから、小学生が社会見学にもよく来られるそうです。1階では月に2回の朝市をされています。(株)鎌倉ハムクラウン商会の商品はあまり市販されていない商品なだけに「あの味を!」と買いに来られる方が開始時間前から並ばれます。テレビで取り上げられたこともあるそう。地元でも愛されている会社です。

もともとは赤いウインナーの会社でした

 創業は1962年。もともとは、「赤いウインナー」を作っている会社でした。ところが1970年代、地元の生協から「添加物のない安心して食べられるハム・ソーセージを作って欲しい!」と依頼がありました。前例がないことから一度は断ったものの、引き受けるところがほかになく、再度お願いに来られ、その熱い想いに共感し、開発を決心されました。

 周囲の声は応援ばかりでなく、「塩せきしていないものは、ウインナーではない!」とまで言われることもあったそうですが、「子どもたちに多くの食品添加物を食べさせたくない」という当時のお母さんたちの想いを力に、試行錯誤を重ねて今日に至られています。亜硝酸の代わりに大根の汁を試されたこともあったそうです。

新鮮なうちに手作業で丁寧に処理されます

 「無塩せきで苦労していることは?」と伺ったところ、社長の霜田さんが「よく聞かれる質問ですが、現在の製造方法が私たちの普通。だから特に苦労は感じません。ただ、新鮮な材料を使い、徹底的に衛生管理をしています。普通のことを徹底しているだけです」と答えてくださいました。清潔に保たれた製造機械と、手が触れる場所全てにアルコール消毒液が置かれる徹底ぶりがその言葉を裏づけていました。

 また、原料の豚肉を冷蔵で使用しているところは珍しく、新鮮な証。パック日が製造年月日となるソーセージですが、腸詰あらびきソーセージのパック日を10日さかのぼると豚はまだ生きているそうです。

こだわりの“無塩せき”って?

国産の新鮮な豚肉を使用。原料の鮮度やシンプルさを大事にしているから、旨みのあるソーセージができます

 『無塩せき』とは原料肉を漬け込む『塩せき』という工程で、発色剤(亜硝酸ナトリウム・硝酸カリウム)を使用していないものを指します。「塩を使用していない」という意味ではありません。この『塩せき』工程には、食中毒菌の抑制や、発色、防腐効果があります。

 加工の手間があるのに、お肉より安いハムやソーセージもあります。これは、肉に添加物を加えることで保水性を高め、水分を増量することによって、原料肉より重い製品を作ることができるからです。鎌倉ハムクラウン商会ではシンプルに作っているので、原料肉に対して80パーセント程度の製品しか作ることができません。そのため、コストは高くなりますが、しっかりとした肉の旨みが味わえるのです。

検査に使う試薬。菌の種類ごとに液が違います。出荷する製品だけでなく、使用する原料肉や製造機器に対しても様々な検査を行っています

 また、『無塩せき』は、発色剤を使用していないため、お肉を加熱したような色になります。賞味期限も一般のソーセージと比べて長くはありません。「あまり市販されていない」理由はここにあります。鎌倉ハムクラウン商会の取引先は主に、生協と学校給食です。特に最近は給食の材料として広がっているそうです。滋賀県内で取り扱われているところもあります。「無塩せき」と表示してあるハムやソーセージでも、卵白や乳たん白を使用しているものも多いのですが、できる限りシンプルな配合を心がけておられる鎌倉ハムクラウン商会のハムやソーセージには、使用されていません。

 生協で購入できる鎌倉ハムクラウン商会の商品は、無塩せき腸詰あら引きソーセージ(約隔週)、あらびきウインナー、(約月1)、無塩せきロースハム(約月1)、串刺しフランクフルト(時々)。どれもこだわりの無塩せき商品です。

無塩せきソーセージができるまで

① 原料となる肉の処理

と殺3日以内に届けられた国産・冷蔵の豚肉は、新鮮なうちに血合いや骨を人の手で丁寧にとりのぞく。鶏肉と豚脂肪は足がはやいので冷凍を使用。

② ミンチ加工

処理した肉をミンチにする。「あらびき」とは、このミンチの目が5㎜以上で加工された原料を使用したもの。

③ 充填

調味料を混ぜ合わせた原料を羊腸に充填。

④ 確認

人の目で、形がいびつなものや腸が破れたものがないかチェック。自動で腸詰されたものを棒に取り、含まれた水分が少し抜けるようにしばらく干す。

⑤ 燻製

桜のチップでの燻製。保存性を高めるとともに、香りづけがされる。

⑥ 最終チェック

繋がったソーセージを機械でばらばらにし、形のおかしなものを取り除く。

⑦ 包装

計量後、自動で包装され、日付の印字と印字のチェック(機械)、金属探知機を通してできあがり!

食べ方のポイント

茹でる場合は、煮過ぎると旨みが逃げてしまうので気を付けてください。鎌倉ハムクラウン商会のソーセージは冷凍保存も可能です。冷凍の場合は、以下の食べ方がおすすめです。使う分だけ取り出してくださいね。

① 鍋に水と冷凍されたソーセージ(凍ったまま)を入れ、火にかける。
② 沸騰したら火を止める。
③ 3分くらい待てばおいしいソーセージの完成です!

楽しい飾り切り♪

ぱくぱくくん

① ソーセージの端を切り落とし、中央に切り目を2本入れる。

② 白目はスライスチーズ、髪・眉毛・黒目はのり、帽子と腕はかまぼこ、エプロンはハム、足はきゅうりで作る。くちびるは半月切りにしたにんじんを①の切り目に差し込む。

③ 釣りざおは乾燥パスタ、釣り糸は茹でたそうめん

ひまわり

① ソーセージの両端を切り落とし、長い面に割り箸を置いて挟む。8mm間隔で、刃が割り箸に当たる所まで切り込みを入れる。中央にようじを刺す。

② ようじを奥に倒してソーセージを90度回転させ、①の切れ目の間にさらに切り込みを入れる。

③ ②をクルリと巻いて端をようじで止める。

④ ①で切り落とした端部分に格子模様の切れ目を入れて③の上に乗せたら完成。(黒ごまを乗せてもOK)

金魚

① 写真のように体となる部分の表面に切れ目を入れてボイル。頭と体を乾燥パスタで固定する。

② にんじんをハート型または花びら型で抜いてヒレに、スライスチーズとのりで目と口を作る。

組合員さんへのメッセージ

私たち鎌倉ハムクラウン商会は、1971年より一貫して「無塩せき」のハム・ソーセージを作り続けてきました。色鮮やかではありませんが「おいしさ」と「安全」を追求して作った、こだわりの無塩せきソーセージです。シンプルな材料で、ジューシーな肉の旨みをしっかり味わえます。あらびきの“パキッ”とした食感とともにお肉本来の自然な旨みをぜひ味わってください。