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たべる・たいせつ
えん・ほどしおでおいしく仕上げる

和食・日本食が体によいというのは皆さんご存知のことですが、唯一欠点なのは「塩分が高い」ということ。しょう油やみそを使った味付け、漬物などの塩を使った保存食など、どうしても塩分量が上がりがちです。

塩分の1日の摂取基準は、男性で8g未満・女性では7g未満となっていますが、実際には10g以上摂取している場合が多く、塩分の摂り過ぎによる弊害が大きな問題になっています。特に高血圧とそれに伴う動脈硬化は、自覚症状がないまま放置しておくと、命に関わる病気の要因に。そのための食生活改善の1つは「減塩すること」。

減塩のポイント
  1. 麺類の汁は残す
  2. しょう油やソースは直接かけずに小皿に出して付けて食べる
  3. みそ汁は具だくさんにして汁を少なくする
  4. 塩魚・練り製品・漬物など塩辛い食品は控える
  5. 野菜を多く摂り、塩分排出を助ける

などの減塩方法があります。
また、減塩=マズイ食事というわけではなく、工夫すればおいしく減塩できます。
例えば…

減塩の工夫
  1. レモンなどの酸味を上手に使う
  2. 香辛料や青じそ・しょうがのような香味野菜を使う
  3. 香ばしく焼くことで食品の持ち味を引き出す
  4. だしのうま味を利かして薄味にする
  5. だし割りしょう油やポン酢しょう油を使う
  6. 小さなスプレー式ボトルを使って広く表面にだけ味をつける
  7. 1品だけ濃い味にし、残りは薄味にしてメリハリをつける

などでも減塩できます。肉や野菜も、だし汁でゆでたり浸けておいたりしてから調理すると、後から加える調味料の量が少しで済みます。また焼き魚ならレモンや柚子を絞り、しょう油を数滴たらすだけでも充分おいしくいただけます。塩分を減らすというのではなく、「食材が持っている素材の味や風味に少しの塩分を足す」という考え方で、「節度があって」「ほどほどな」塩分量の「節塩・ほど塩」を心がけ、新たな1年を健康に過ごしたいですね。

ポイント
  • 食べ方を工夫して減塩する
  • 香辛料やだしで調整する
  • 塩分を減らすのではなく、素材のよさを活かして塩分を少しだけ足す

文:地域活動栄養士 長岡由里子さん

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