味覚の秋を迎えていますが、炊きたてご飯のおいしさは格別ですね。性能のよい炊飯器もどんどん登場していますが、実は、炊き方によってお米の味は大きくかわって来るんです。
米を計る時は表面をならして、すりきりできっちり計りましょう。米を計るカップは1カップが1合(180㎖・150g)。ボウルの米に一気に水を加え、手早く1~2回かき混ぜ水を捨てます。最初の1回目は「素早く」がポイント。乾いた米が一気に水を吸収するので、ヌカやゴミなどを含んだ水を吸収しないようにするためです。次に5本指を使って10回ほど優しくかき混ぜるように回しながら研ぎます。あとは水を3~4回入れ替えてすすぎます。精米技術の向上でヌカの付着は少ないので、米をこすったり、水が透明になるまで研ぐ必要はありません。炊飯器の釜に米を移して目盛りまで水を加え、最低でも夏なら30分、水温の低い冬では1~2時間ほど水に浸します。
こうすると、ゆっくり熱が加わり米の甘味が増します(氷分の水は少し減らす)。
余分な蒸気を飛ばし、空気を入れることで食感がよくなります。しゃもじを垂直に入れ十文字に切り、釜底から持ち上げるように上下を返し、ご飯粒をつぶさないようふんわり混ぜます。この時、炊飯器のふたについた水滴がご飯の上に落ちないよう、ふきんでふき取りましょう。
保温する時は、釜の側面の熱でご飯が乾燥しないよう、釜の中央に寄せて。残ったご飯は炊飯器で長時間保温せず、すぐに1食分ずつ平らにしてラップで包み、冷凍保存を(解凍は電子レンジで約2分)。
ご飯を茶碗に入れることを「ご飯をよそう」と言います。漢字では「装う」。ふんわり米が立つように盛り付け、おいしい秋の味覚と一緒に楽しみましょう。