「子どものおやつにしています」「ビールのお供にピッタリ!」と、組合員の間で大好評の「そのままでおいしい太ちくわ」。子どもから大人まで楽しめる調理不要の万能食材はどのようにして生まれたのでしょう。今回はその開発秘話とおいしさの秘密についてうかがいました。
「実はこの商品には元になったちくわがあります。それがニッスイのまるごとおいしい太ちくわです」と教えてくれたのは、(株)ニッスイの廣中孝始さん。生でそのまま食べることを前提に、魚本来のうま味とボリューム感を追求したこの商品は発売当初から大ヒット。今やニッスイの太ちくわのなかで売上げ1位を誇る人気です。
「この商品のヒットを受けて、生協の組合員様向けにニッスイと当社で開発したのが、「そのままでおいしい太ちくわ」。元になったちくわとの大きな違いは、MSC認証のスケソウダラを使用しているところです」と、ニッスイのグループ会社で太ちくわを製造する(株)十味惣の佐野嘉則さん。
MSC認証とは、「海に十分な魚を残し、生態系に配慮した持続可能な漁業で獲られた天然の水産物ですよ」という証。世界人口の増加に伴う乱獲や気候変動の影響により、海をめぐる状況は悪化の一途をたどっています。この先ずっと海の魚を食べ続けるためにも、MSC認証の水産物を選ぶことが一つの手助けになるのです。
「魚本来のうま味をそのまま味わってもらうため、つなぎとなるでんぷんや弾力を補強する卵白を使いません。特に卵はニッスイグループの基本方針として、子どもに多い卵アレルギーに配慮して特定の商品以外は使わないようにしています」。
つなぎに頼らず、プリッとしたみずみずしい食感を出すために、MSC認証のスケソウダラのなかでも上位の等級に格付けされた弾力の出やすいすり身を配合。太ちくわならではの肉厚な形状で、プリッとした歯ざわりをより強く楽しめます。
「ちくわの形状に明確な定義はなく、メーカーによって長さも太さも実はバラバラなんですよ」と、(株)十味惣の佐野さん。
そしてさらによく見ると、ねじりが入った独特のデザインで皮全体に焼き色が付いています。
「このねじりはその昔、ちくわを手作りしていた頃からあるデザイン。あえてこの模様を採用することで、昔ながらの手作り感を出しています。また、焼き目の香ばしさを最後まで楽しめるよう、中央部だけでなく皮全体に焼き色を付けました」。
作り手である社員のなかでも「自社製品のなかで1番好き」という声が上がるほど完成度の高い太ちくわ。ぜひ生でパクッとほおばってみてください。
■原料は白身魚
ちくわの主な原料はスケソウダラ、イトヨリダイなどさまざまな種類の白身魚で、製造メーカーによって使われている魚の種類が異なります。白身魚のすり身にでんぷんや卵白(※)、食塩を加えて味付けされていますので、そのままでもおいしくいただけるのが特徴です。生食用ちくわ、煮込み用ちくわのどちらも下処理はいらず、手軽に食べられるので、ジャンルを問わずアレンジすることができます。
■高たんぱく・低脂質!
白身魚の良質なたんぱく質が摂れるのでたくさん食べたくなりますが、含まれている塩分に注意が必要です。塩分を排出する作用があるカリウムを多く含む野菜や、いも類と一緒に食べるのがおすすめです。
食べごたえ満点! 主役のひと皿
調理時間 約20分
1人分/201 kcal 塩分 2.1g
材料(2人分)
ちくわ …4本 豚ミンチ …80g 白菜 …1/2枚 にら …20g ごま油 …小さじ2 塩 …少々
A)しょうが(みじん切)…1片分
にんにく(みじん切)…1/2片分
しょうゆ …小さじ1
酒・片栗粉…小さじ1/2
作り方
白ごはんがすすむ一品
調理時間 約20分
1人分/349 kcal 塩分 3.9g
材料(2人分)
ちくわ …4本 ごぼう …1本 板こんにゃく …1/2枚 片栗粉・ごま油 …各大さじ2 炒り白ごま …小さじ1 青ねぎ(小口切)…適量
A)しょうゆ・みりん…各大さじ2
砂糖 …大さじ1+1/2
作り方
■ちくわ入り春雨サラダ
ちくわはたて半分に切って斜め薄切り、人参はせん切りにし、耐熱ボウルに春雨、人参、ちくわ、粒コーンの順に入れる。しょうゆ、酢、砂糖、水を回し入れてレンジで加熱する。取り出してごま油、すり白ごま、炒り白ごまを加えて混ぜる。
■ちくわとキャベツの塩昆布和え
ちくわは斜め薄切り、キャベツはざく切り、人参は細切りにし、耐熱ボウルに入れる。レンジで加熱し、塩昆布、ごま油、塩を加えて和える。
■ちくわのカレーチーズ炒め
ちくわは1cm幅の輪切りにする。フライパンにマヨネーズを熱し、ちくわ、枝豆のむき身、カレー粉、粉チーズ、砂糖、塩を入れて炒める。お好みで青のりをふる。