国産の大麦に体を温める効果のある農薬不使用栽培のほうじ茶を配合。無漂白のティーパックを使用しており、煮出しでも水出しでもおいしくいただけます。
そろそろ冷たい麦茶をゴクゴクっと飲みたい季節です。数ある麦茶の中でも甲賀市信楽町に茶畑を持つかたぎ古香園の「ほうじ茶入り麦茶ティーパック」は、発売から30年以上の人気を誇るロングセラーです。
「あれ?なぜ麦茶にほうじ茶が入っているの?」と不思議に思われる人も多いはず。実はそこには作り手の深い思いやりが込められているのです。
かたぎ古香園のある信楽町朝宮地区は、知る人ぞ知る日本最古のお茶の産地。今からおよそ1200年前、天台宗の開祖である伝教大師・最澄が留学先の唐から茶の木の種子を持ち帰り、この地に撒いたのが始まりとされています。
標高400mほどの高地にある朝宮地区では朝夕の寒暖差が激しく、冬場は特に氷点下約15度まで一気に気温が下がります。
「この厳しい寒さを乗り越えるため、茶の木は中に糖分を溜め込みます。これが香りのよいお茶を作るのです」と、かたぎ古香園6代目の片木明さん。
ここではかつて〝香り朝宮〟とよばれるほど香気に優れたお茶を産出していましたが、いつしか卸しがメインになり、朝宮の名はほかの産地に埋もれるようになりました。そこで自園で作ったお茶に〝朝宮茶〟と名付け、組合員と積極的に交流し、催事や対面販売を続けていたのが片木さんです。
「直接消費者と対面するうち、小さな子どもにも安全なお茶を飲ませてあげたいと思うようになりました」。
農薬を使わない茶づくりは全国でも前例がなく、「無茶だ、無謀だ」と周囲からは大反対されました。しかし、片木さんは昭和50年に茶の農薬を使用しない栽培を開始。何もかもが手探りの状態で農薬散布をゼロにした途端、美しかった茶畑は害虫だらけになりました。
「最初は緑だったお茶の葉っぱが黄色くなって赤くなり、新芽もすぐに食べられます。とにかく害虫が寄って来るから、近所の農家さんに怒られましたね」。
中には「お茶ではなく虫を育てている」なんていう人もいたのだとか。1年目の収穫はもちろん皆無に等しく、2年目も無残な結果に。家族から「いつまで続けるの?」と反対されながらも、片木さんはアルバイトを掛け持ちして生計を立て、農薬を使用しない栽培をあきらめることはありませんでした。
「3年目になってやっと光が見えてきました。害虫が発生しても10日ほどですぐに消えてしまう畑があったのです。不思議に思ってよく見ると、これまで茶畑にいなかったクモやテントウムシ、カマキリなどが害虫を食べていました」。
確かに農薬は茶に付く害虫を防いでくれますが、同時に害虫を退治する天敵まで駆除してしまいます。考えてみれば山の木だって、誰の世話にならずとも葉っぱを広げて紅葉し、落葉してまた芽吹く。大きな自然の循環に生かされていることに気付いた片木さんは、農薬を使用しない栽培の可能性に手応えを感じました。
そしてこの麦茶ティーパックには、そんな片木さんのもとで作られた農薬不使用栽培のほうじ茶が含まれています。
「麦茶はほてった体を冷やす効果がありますが、冷やし過ぎるのも体によくありません。そこで体を温める効果のあるほうじ茶をブレンドしました」。高温で茶葉を焙煎するほうじ茶はカフェインやタンニンの含有量が少なく、体が冷えにくいとされています。また、血行を促進し、リラックス効果をもたらすピラジンという成分が体を温めてくれるのです。
同園では麦の栽培をしていませんが、なるべく減農薬栽培のものを厳選し、大麦独特のコクのある香ばしさと上品なほうじ茶の香ばしさを両方楽しめるティーパックにしました。
毎日飲むものだからこそ、お茶で健康づくりを始めてみてはいかがでしょうか。
当園は、合併前の湖南生協さんとのお取り引きから数えると、早いもので50年のお付き合いになります。
私の農薬不使用栽培も組合員さんとの交流から始まりました。現在まで続く、商品学習会や商品交流会を通し、のべ22万人もの組合員さんが応援してくださって「安全・安心のお茶づくり」を続けられています。
これからも信頼され、期待される生協さんだからこそ今の節目をお祝いできることと思います。私たちも、今まで以上に支持されるよう努力いたします。
近江商人の経営哲学「三方良し」にある「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」にならい、生産者・生協・組合員さんの三方が、ともに発展していくよう、これからも手を取りあって前進していきましょう。
香ばしい香りが特徴のほうじ茶と麦茶ですが、原料は全く別のものからできています。緑茶と同じ茶葉を焙煎して作るほうじ茶には体を温めるほか、カテキンやビタミンCが含まれています。大麦で作られる麦茶はカフェインやタンニンを含んでいないので、妊婦さんや小さいお子さんも飲むことができ、就寝前に飲んでも問題ありません。
汗をかくと水分と一緒にミネラルが不足するので、ノンカロリーでミネラルを含む麦茶が水分補給にぴったりです。日ごろからのどの渇きを感じなくてもこまめに飲んで、熱中症を防ぎましょう。夏場は冷たい飲み物が欲しくなりますが、冷えすぎた飲み物をたくさん摂取すると必要以上に体を冷やしますので、5~15℃程度がおすすめです。
コ―プしが設立頃に加入し、ほうじ茶入り麦茶も、その頃からずっと愛飲しています。子どもたちには「赤ちゃんほうじ茶」から始まり、その後、麦茶を飲ませていました。保育園で水筒を持たす際、ほうじ茶にするか麦茶にするか迷っていたとき、生協で「ほうじ茶入り麦茶」をみつけ、これだっ! と思いました。
夏は冷やして食事の時や日中の水分補給に。冬も部屋が乾燥してのどが乾くので、冷蔵庫に常備。職場には温めたものを水筒に入れて持っていきます。ホットでもアイスでもおいしいので一年中便利です。
そして、なんと言っても『農薬不使用栽培』なので、子どもにも安心して飲ませられて、とても飲みやすい!! 香ばしすぎないので、のどに優しくクセのない味が気に入っています。パックも無漂白で安心です。