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庄内産直センター


取り扱い品目:だだちゃ豆

所在地:山形県鶴岡市 
視察日:2025年7月31日(木)~8月1日(金)

産地紹介

庄内産直センターは、山形の山と海に囲まれた自然豊かな庄内平野にあります。1988年に「鶴岡市農民組合産直部会」として14名で発足し、1996年に農事組合法人として法人化しました。恵まれた気候風土を生かし、土づくりを重視しておいしくて安全な農産物を育てています。
関東地域の保育園や公立学校等との産直米の提携や地元の生協店舗に産直コーナーを設け、地元農産品の生産拡大をめざしています。だだちゃ豆の他に米、桃、こめ油、農家応援りんごジュースなども取り扱っています。
だだちゃ豆

商品の特徴

  1. だだちゃ豆は、鶴岡市の限られた地域で栽培されてきた在来品種の枝豆で、江戸時代から自家採種し、守り続けてきたものです。一般的な枝豆よりも少し小ぶりでサヤの茶毛が濃く、豆と豆の間のくびれが深いのが特徴です。茹でた時の香り、食べた時の風味、口の中に広がる濃厚な味わいは、他の枝豆では味わうことができません。
  2. だだちゃ豆の収穫作業は、夜中の2時~3時頃から始まります。日が昇りはじめる6時前には収穫を終えて選別作業に移ります。選別されただだちゃ豆は、冷蔵庫に保管され順次出荷されます。
  3. 収穫後は、いかに素早く作業して、だだちゃ豆の温度を上げないか、が鮮度を守るポイントです。収穫後15℃以上になると3時間後には糖含量が約80%以下になり、風味が落ちてしまいます。だだちゃ豆の鮮度、品質にこだわって出荷しています。
  4. だだちゃ豆をおいしく食べるコツ!
    • 沸騰したたっぷりのお湯で茹でる。
    • 茹で上がりの見極めポイントは『サヤの口が開き始めた時』
    • 茹で上がっただだちゃ豆は、冷水ではなく扇風機などの風で冷ます。
    • 冷凍する場合は、少しかた茹でにする。

早朝の収穫

茹で上がった枝豆

脱穀作業
計量と袋詰め作業
選別方法を学ぶ
選別を体験
生産者のコメント
  • 開花期の水不足による乾燥は、さやが膨らまず枯れてしまい、収穫量が減る大きな要因になります。今年は高温や干ばつなど、天候に大きく左右され、昨年以上に収穫量が減少する可能性があります。
  • 選別作業は、1日に多くて700kgもの量を人の目と手で選別しています。昨年は豪雨災害の影響で収穫量が減ったため、一粒さやなど加工用のものも正規品として出荷しました。
  • たくさんの組合員に産地の現状や「だだちゃ豆」の良さを知っていただきたいです。
目玉症状(莢汚損症)の初期段階
参加理事のコメント
  • 広大な畑と田に雨不足のため、水をあげたくても十分な水やりが難しく、だだちゃ豆だけでなく米の不作も心配されるような状況でした。また、雨不足による乾燥や気温上昇により、病害虫の発生も増えて収穫量だけでなく、良い種を作りだだちゃ豆を守っていくことも困難になっています。選別において、スレ傷あり、一粒さや、小さい虫食いは、味においては全く問題なく、そういったものも出荷OKとすれば選別作業の手間も省け、現在の出荷規格品のみより安価にできると伺いました。一般的な出荷規格は厳しすぎるように感じることが多々あるので、組合員に理解を深めてもらい、「加工用も込みの商品」を提供できるといいなと思いました。
  • 今まで食べていた枝豆とは風味が異なって甘みもあり、食べ飽きないおいしさでした。鶴岡市では大鍋に大量に茹でて大量に食べると聞いて驚きましたが、食べているうちにそうだなぁと頷けました。今年の猛暑や近年の気候変動の影響など生産現場のお話を聞くと、本当にこれからの農業はどうなるのだろうと考えてしまいます。消費者である私たちはこういった生産現場の現状を知ることはなかなか難しいかもしれませんが、どうして商品が供給不足なのか、代替品なのか、この値段なのか等、その商品の生産背景を想像することがより必要になってくると思いました。このような情報を伝えられるのが産直の良さで、組合員へ伝えていくことを大事にしたいです。
圃場での集合写真

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