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JAグリーン近江 大中の湖トマト生産部会(滋賀有機ネットワーク)

取り扱い品目:一株トマト

所在地:滋賀県近江八幡市大中町 
視察日:2025年7月14日(月)

産地紹介

【滋賀有機ネットワーク】
『食の安全・健康のための農業・環境保全型農業』を目指す農業者のネットワーク組織として、株式会社リッチグリーン(旧栗東有機栽培グループ)、大中の湖産直連合、安土産直部会の3つの生産者グループで1994年に設立しました。栽培技術の向上や産直流通の拡大、安全な農産物の安定供給に取り組んでいます。
【大中の湖産直連合 大中の湖トマト生産部会】
大中地域の琵琶湖の内湖を干拓した農業地帯で4件の生産者が約1万5,400株のトマトを栽培しています。
一株トマトの温室見学

商品の特徴

生産者のこだわりがつまった一株トマト
樹の上でギリギリまで熟した糖度の高い、中まで真っ赤なトマト
「食べごろのトマトを安定して届けたい」という生産者の想いと、「完熟したおいしいトマトを食べたい」という組合員の願いから生まれたトマトです。
旬の時季(5月下旬~7月末)に真っ赤に熟した一株トマトを「毎週・隔週企画」で約10週間お届けしています。市場のトマトは青いうちに収穫され、流通段階で赤くなったものが店頭に並びます。一株トマトは、基本的にお届け日前々日の夕方から前日の朝にかけて赤く熟した状態で収穫します。県内で生産したトマトを県内の組合員にお届けする一株トマトだからこそ、熟した新鮮でおいしいトマトをお届けできています。
一株トマトの収穫体験

少量土壌培地耕で栽培

滋賀県内で独自に開発された「少量土壌培地耕」と呼ばれる養液栽培技術で栽培しています。プランターに少量の土壌を入れ、培養液を循環させて育てる方法で、以下のメリットがあります。
  • 1株あたり200cc程度の土壌しか使わない。
  • 連作障害が起きにくい。
  • 地面から隔離されたプランターは水分と肥料のコントロールがしやすい。
  • 排液も循環利用し、外部に出すのは水のみで環境に優しい。
  • 地植えと比べて高さがあるため作業時の身体への負担が軽減できる。
少量土壌培地耕の養液栽培の様子

不要な薬剤を使わないという、
安全安心なトマト

トマトオバガという外来種の虫の被害が、4〜5年前から増えています。坪田さんは、虫を駆除するために薬を使うのではなく、トマトオバガの好きな黄色い光でおびき寄せて捕獲し、駆除しています。また、トマトをしっかり実らせるために、マルハナバチを使って受粉を促しています。ハウス内に、いくつものマルハナバチの巣箱が置いてあります。
害虫を捕獲する装置と下に置かれたマルハナバチの巣
虫の被害と暑さによる葉焼けの様子
生産者のコメント
一株トマトは、熟してから収穫しているので新鮮でおいしいのですが、熟すまで待つと非常にデリケートな状態になります。収穫までに割れが発生したり、流通段階での揺れ等で傷んでしまうことがあります。ここ数年の温暖化や酷暑による気温の上昇は割れのリスクを高めるため、苦労も多く、慎重に出荷しています。割れがあっても味に影響はありませんが、「味はおいしく見た目もきれい」なトマトをお届けしようとハウス内の過酷な条件の中、日々奮闘しています。
参加理事のコメント
  • 一株トマトの栽培は自然相手で、虫や暑さ、天候に左右される大変な事が多いと聞きました。トマトが苦手な人もこのトマトなら食べられるというくらいに熟度が高いおいしいトマトを組合員のために栽培してくださっている事に感謝したいと感じました。
  • この暑さの異常気象の中、虫などの被害を受けながらも懸命に作業してくださっていることを組合員に知っていただきたいと思いました。
  • トマトが赤くなるのは、「どれだけ太陽をたくさん浴びたか」だと思っていたのですが、実は温度によるものだと知り驚きました。暗くても赤くなるということです。
  • 熟して割れの入ったトマトは出荷できず廃棄処分にすると、畑の横に置いてあったたくさんのトマトがもったいないなと思いました。見た目だけの問題で、中身や味は同じ、むしろ完熟であるため、よりおいしいのに、です。この割れの入ったトマトを、ケチャップやミートソース、ジャムなどへ加工し、お弁当のおかずの一品にできないでしょうか。コープしがが、フードロス削減の手助けができたら素晴らしいなと思いました。
  • トマトは甘くてとてもみずみずしく、その分、傷が付くと割れやすく、生き物相手のそのギリギリの見極めも苦労されている点だと思いました。品種の見極めと育生の大変さ、出荷から配送そして手に届くまでの時間が短い、域内流通の素晴らしさを実感しました。
  • 生産者のおいしく食べて欲しいという目的に向かってご苦労されているところを組合員にもぜひ知ってほしいなと思います。
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