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株式会社 野菜くらぶ


取り扱い品目:レタス・キャベツ・トマト

所在地:群馬県利根郡昭和村赤城原845-1 
視察日:2024年10月3日(木)~4日(金)

産地紹介

「野菜くらぶ」の本社は群馬県利根郡昭和村にあります。産地のひとつ、利根郡沼田地区の圃場は赤城山の広々とした裾野で標高400~800mの高原にあるため、夏の冷涼な気候を利用してレタス・ほうれん草・トマト・キャベツなどの高原野菜と生産高日本一のこんにゃく芋を生産しています。また、産地を分散することで天候のリスクを回避し、通年で安定した農産物の供給ができるよう、「適地適作」の考え方に基づき生産しています。
経営理念に「感動農業 人づくり、土づくり」を掲げ、「良い土」は「良い人」をつくり、感動を生む農業へとつながるという信念があります。1992年の秋、有機農業を目指した3人の仲間による有機野菜生産グループ「昭和野菜くらぶ(現:野菜くらぶ)」が誕生しました。当時、農産物の価格を農家が決められず、有機農業の認知も低かったことから、自分たちが作った農産物を理解してくれる販売先が必要でした。野菜くらぶが農家の販売をバックアップすることで、農家は作物づくりに集中できます。自分たちで考えて自分たちで決める精神は今も根幹にあり、独自の栽培自主基準を持ち、こだわりの農産物を栽培しています。
また、農業の6次化にもいち早く取組み、添加物不使用の漬け物や有機栽培のこんにゃくを製造しています。新規就農希望者を支援し、農業の裾野を広げています。
キャベツ圃場
しっかり育ったキャベツ
レタス圃場
とれたてのレタス
ミニトマト圃場
ミニトマト

商品の特徴

化学肥料は極力使用せず(品目、時期により使用する場合あり)、ぼかし肥や緑肥などによる土づくりを行い野菜本来の美味しさを引き出しています。
レタスは気温や水分に左右されやすく、気温が35℃を超えてしまうと外葉の枯れや内部の茶変が発生したりします。そのため、マルチシートを使って乾燥防止や地温を上げすぎないよう工夫しています。収穫後は、真空冷却装置で芯温を4℃まで冷やし込みます。鮮度を維持した状態で出荷することで、「シャキッ」とした食感のレタスを組合員の皆さんへお届けできます。
出荷前の様子
真空冷却機

生産者のコメント
  • 野菜くらぶ(トマルファーム)都丸さん
    高原の立地を活かした栽培でも近年は外気温が35℃を超える日が続き、レタスの品質が劣化するようになりました。複数ある畑の一部では半分近くを廃棄することもありました。前年踏襲では持続できない難しさを実感しています。
  • 野菜くらぶ キャベツ生産者 阿部さん
    安心安全においしく食べてもらえるよう、土作りを行い、日々の見回りをして、病気の予兆をつかむようにしています。組合員の皆さんから「おいしい」と言っていただけることを思って日々頑張っています。
  • 野菜くらぶ トマト生産者 竹内さん
    今でも美味しいトマトを栽培しているという自信はあります。しかし、今まで以上に美味しいトマトを栽培できるように工夫を重ね、組合員の皆さんに親しんでもらえるように美味しさの追及をしています。
キャベツ生産者の阿部さん親子

こだわりは何といっても鮮度!

繁忙期は早朝4時にヘッドライトつけて収穫が始まります。収穫後はすぐに冷やし込みをして出荷します。東京では当日収穫したレタスが開店前には陳列されているスーパーもあるくらい「鮮度・スピード感」を重視しています。関西は距離の関係から当日は無理でも、できるだけ鮮度のいい状態で組合員の皆さんに届けられるようにしています。最近は従業員の確保も難しく、研修生を招いて人員確保を行っています。研修生の中には、日本語に慣れていない人もいるため、作業の説明や注意事項など、コミュニケーションにも工夫が必要になりました。しかし、美味しい物作りを続け、これからも組合員の皆さんに「おいしい」と感じていただきたいと思います。

参加理事のコメント
  • 生産者さんが明るくて楽しそうなのが印象的でした。
  • 昭和村全体が農業をバックアップしているのもあるでしょうが、若い後継者がいて親子で農業されているのが微笑ましかったです。
  • 契約栽培と農産加工を行うことで経営が安定し、独立支援プログラムによって人財を育成して農業者を増やしています。夢を実現させるのは並大抵のことではありませんが様々な課題を堅実に解決しているのが素晴らしいと思いました。
  • 農業に携わる方たちの高齢化、後継者不足、持続可能な農業は難しいという課題(思い込み)を気持ちよく覆してくださる産地研修となった。
  • 自分たちが作った物に対して自分たちで価格を決められないことに対する違和感に向き合って、食・人・環境が循環するための仕組みを、自ら問い続け、作り続けてきた力を感じた。
  • 生産者の方々にお会いさせてもらう中で、強く伝わってきたのは、“ないなら、作るぞー! よっしゃ、作れるぞー!”“安定して届け続けるぞー”という姿勢。朝早くからの作業に対しても、“さわやかなひと汗かいたよー”という口調。くらしを楽しんでいるという感じである。
  • 技能実習生も地元の仲間もみんな大事な仲間。仲良く美味しいもの作って元気だよー!という印象。もちろん苦労はあるはずだけれど、とにかく、みなさん、明るくパワーにあふれている。
  • 有機だからという理由は通用しない、農薬の使用を控えた農産物であっても、虫食いや腐敗などの農産物は商品価値がない。栽培上での農薬削減を行いながらも出荷する農産物の高品質化を目指す意識の高さ。
  • 季節によって苦悩や課題が沢山あり、それでも組合員さんに美味しく新鮮な野菜を食べて欲しい、届けたいという想いをとても感じました。
  • 生産者さんと直接交流させていただいたことで、生産者さんの安全、安心で美味しい野菜を届けたいという思いを強く感じることができました。
レタス生産者 都丸さんと一緒に
レタス生産者の竹内さんと学習

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