本田さんの人参は、“フルーツ人参”と名付けられるほど、甘みが強く、苦味やえぐみ、また人参特有の臭さも感じられません。それは、窒素、リン、加里(カリウム)といった化学肥料(無機化合物)に頼らず、土づくりからこだわっています。有機物循環農法に基づいて、圃場にソイルクリーン(センチュウ抑制効果と多量の有機物が同時に得られるギニアグラス)という緑肥を植え、それをトラクターの背丈ぐらいまで生育させ太陽熱・空気などと一緒に鋤き込むことで、土壌中に有機物の層を作りだし、それらが腐食し微生物の餌となり動きを活発にさせ土壌の排水性・通気性を高めた土づくりを行っています。
人参の収穫時期は、11月~7月までの8か月。秋冬と春の人参で、甘みがあるのが特徴。「恋ウサギ」「あやべに」「カトリーヌ」「クリスティーヌ」の4種類の人参を季節に合わせて収穫ができるように計画的に栽培をしています。
有機肥料・化成肥料のどちらか一方ではなく、人参にとって理想的になるよう両方使い、それぞれの利点を生かし、美味しい人参が出来るよう努力をされています。
各畑の特徴をしっかり把握し、そこに作付けする品種、生産の各工程時期、全てにおいて計画、管理して育てられています。
こうして栽培された人参なので、色は鮮やかでしっかりとした太さがあり、栄養がしっかり詰まっているので、サラダやジュースに最適な人参です。
有機物循環農法に基づいた土づくりに重点を置いて、「甘さ、食味」にこだわり、安心、安全なものをお届けできるよう努力しています。農薬は、節度を守って必要な時に必要な分だけ使い、5年10年、もっとその先の長いスパンを考えての農業をしています。
肥料で太らせるのではなく、どうしたらスクスク健康に育つか、肥満でもなく痩せすぎでもなく、健康な人参を作るよう努力している。組合員にとって価格以上の価値のある商品づくりをしている。標準的な栽培日数より1~2週間長く育てることで雑味がなくなる。契約して栽培しているからその1~2週間を待てる。(契約していないと市場の価格が高いときに出さなければならない)
人参は乾燥に弱いため、保管は届いたときのビニール袋におまま口を開けて野菜室へ。
中心部が細く、先の部分が丸いものがおいしい人参。
お届けから2週間以内に食べると劣化が少ない。
古くなると酸化していくが、皮をむくと臭みが減る。
ジュースにしたとき、肥料で大きくした人参は酸化(変色)が早い。木田さんの人参で作るときれいなオレンジ色が長く続く。
1月2月の人参は自分が凍らないよう糖をためるため、一番おいしい。
人参を千切りにしてカラムーチョとマヨネーズを混ぜる。お酒のおつまみにGOOD!
人参畑はあまりにも広く、いろんな場所にあるため把握するだけでも大変で病気が出たり不作な年があったりと自然相手のご苦労を感じました。農業は化学だと改めて思うと同時に、だからこそ、人間のモラルが必要なのだと強く感じます。化学肥料や農薬をたくさん使う事により、見た目も綺麗で、大きく、たくさん収穫する事が出来るが、その後、その土地で何十年も同じように出来るかというと、できない…それは、化学肥料は作物の成長には役立つが、過剰になると味に悪影響を及ぼすだけでなく、土の疲弊には全く効果がないそうです。何十年も先を見据えての生産は、産直提携があるからこそ出来ることで、市場価格に振り回されない、もっと強い結びつきを持てるよう考え、組合員にも伝えていきたいと思います。