四万十川源流水を守る会は、高知県中土佐町にあり四万十川の上流域・標高300mの山間で生姜の栽培をされています。雨量が多く、生姜の栽培に適した土地となっています。
4~5月の植え付けに始まり、土寄せや追肥、草引きなどの手入れをされます。その後、10月中旬~11月中旬ごろに収穫され、収穫後は14℃の予冷庫で保管し、2か月後より出荷となります。
金時生姜の特徴は、辛みが強く香りが豊かであることです。収穫したときは白く、茎部分がピンク色ですが、それが時間の経過ともに水分が抜け、ピンク色から赤、赤黒、こげ茶色と変化していきます。
生姜は病気になりやすいデリケートな作物です。病気が出た場合、その圃場は最低3年間作付けされません。それは、菌が1年後、2年後でも残っている可能性があるからです。そのため、広い圃場ではなく、狭い圃場に分散して生産することで、病気になったときの生姜の生産量減少のリスクを抑えています。
生産者の西村さん親子
新しょうがは傷みやすく、少し傷がついただけでも黒く変色してしまい、商品として出荷できません。現在このような生姜は全て破棄しています。しかし、破棄するのではなく、商品として出荷できないか検討しています。インターネットでB級品として販売したことがありましたが、大好評ですぐに完売しました。しかし、B級品として売るのではなく、規格外品として取り扱ってもらえれば、より多くの方に新鮮で美味しい新しょうがを食べていただけるのではないかと思います。また、規格外品のしょうがを加工品にできないか検討しています。
産地を訪れるまでは、「生姜は丈夫で作りやすい作物」と思っていましたが、産地を見て話を聞き、大変な苦労をして生産しておられることが分かりました。生姜は薬味として使うことがほとんどですが、生産の苦労を知ったことで、薬味としてだけではなく、加工等して無駄なく使っていきたいと感じました。
収穫体験をしましたが、思っていた以上に重労働で驚きました。引き抜いた1株には、たくさんの生姜が付いていてずっしりと重く、それを持ち上げ茎をはさみでカットしコンテナに丁寧に詰めていきます。一連の作業が中腰での作業であり、1日この作業をするのは大変だろうなと感じました。
コープしがのためにおいしい生姜を栽培・提供してくださっていてありがたいと感じました。規格外品の新しょうがの販売など、持続可能な生産が行われるためにも、コープしがでできることを考え実現していきたいと思います。
収穫体験の様子
圃場にて