今回視察した産地はタイ南部に位置します。
バナナ圃場は平地や斜面、山間部など様々です。土の状態や風の通り抜けが違うので、それぞれの生産者がその土地にあった栽培方法により、農薬無散布で育てています。
収穫したバナナは、専用パッキングハウスで1房ずつ洗浄し、虫、傷、変形、そして長さ、熟度までチェックを行い、計量後、箱詰めをして出荷されています。
ホムトンバナナは「グロス・ミッシェル種」という品種で、市場に多く出回っている「キャベンディッシュ種」に比べ、皮が薄く細長く、香りとさっぱりした甘みが特徴です。「ホムトン」とは黄金の香りという意味です。シュガースポットが出ないのも特徴です。
個々の生産者が農薬を使わないで栽培しており、日本で流通しているバナナ全体の0.2%にも満たない貴重なバナナです。
タイ国内でも私達の圃場を見にくる人はいない中、こうして日本から来てくれて顔を合わせて交流ができる事はとても励みになります。毎年、畑(圃場)を見に来てください。 そしてたくさんホムトンバナナを食べてほしい!
ホムトンバナナには、生産者検索シールが付いていて、日本に到着した時どの生産者か分かるようになっています。どんな人がどんな風にバナナを作っているのか知ることができます。生協と約束している品質基準を守り、これからも安全安心なバナナを作り続けていきますので、よろしくお願いします。
タイ農家の方達は、とても親日的で我々の訪問と交流をとても喜んでくださいました。農薬を使わずに栽培をするための苦労や手間は大変だけど、誇りと自信をもって頑張っていらっしゃいます。生協と約束した基準があり、バナナが大きすぎたり、小さすぎたり、一つの房に一本でも黄色に熟れたバナナがあれば出荷できないといった厳しいルールです。これくらいいいんじゃないかという甘えが品質の低下につながるからと、基準をしっかり守っていただいているのがよく分かりました。それぞれの産地で洗浄や加工を済ませたバナナが、日本に届くまでには3週間、その後ムロで追熟させて、コープしがに届くまで1週間、生産者の熱い想いと一緒に届くホムトンバナナのことを、もっと知ってもらいたい。とにかく食べてほしい。
コープしがの組合員さんに、直に産地を見た者の言葉として伝えていきたい。そしてホムトンバナナの利用を広げていきたい。私たちが利用しつづけることで、産地・生産者の顔が見える安全で安心なバナナ、環境にやさしい農薬を使わないバナナ栽培、生産者の暮らしが守られることを願わずにはいられない。