本文へ

美吉野農園

更新日:2025年12月15日(月)

取り扱い品目:柿、梅、漬け梅(梅干用)、もみしそ、柿加工品

所在地:奈良県
視察日:2025年11月5日(水)

柿の画像
梅の画像

『美吉野農園』のご紹介

1988年に奈良県の五條、吉野地域で柿・梅生産者が中心となり、農事組合法人美吉野農園組合を設立しました。現在では、梅や柿の栽培にとどまらず、加工品開発や農業の多面的価値の発信、農福連携などの地域連帯にも力を入れています。五條市は中山間地の水捌けや日当たりが良い傾斜地にあります。標高約500mで昼夜の寒暖差が大きく、柿の栽培に適しています。この地で栽培された柿は、深みのある甘みや鮮やかな色づきが特長で、柿の生産量は日本一です(市町村単位)。

柿の圃場から見た景色の画像

柿の圃場から見た景色

美吉野農園 水本さんの説明を受ける画像

美吉野農園 水本さんの説明

主な取扱い商品


化学肥料の使用を慣行基準の1/2以下に削減して栽培し、9月から12月にかけて柿を収穫します。柿の選果場では、渋柿を入れたコンテナに炭酸ガスを注入し、3~4日かけて渋抜きを行います。渋柿も炭酸ガスを注入してタンニンを不溶性にすることでおいしい柿になります。
また、1月から3月の剪定や、4月、5月の一つの枝に蕾を一つだけ残す摘蕾作業など、一年中休みなく丁寧に手入れを行います。
柿の加工場では、柿を乾燥させたドライフルーツを作っています。砂糖不使用で自然な甘さです。

渋抜き作業を待つ柿の画像

渋抜き作業を待つ柿

柿をドライフルーツに加工する画像

スライスした柿をドライフルーツに加工

梅(漬け梅)
6月、手もぎで丁寧に収穫された梅は、梅加工場で塩漬けし、天日干しの後、紫蘇漬けします。天日干しは、梅の表面が乾いたら転がす、天地返しを繰り返し、夏場は2~3日、冬場は10日ほどかけて乾燥させます。梅干しは、沖縄のシママースや地元でとれた紫蘇、塩漬けする際に出た梅酢のみで製造します。紫蘇を漬けた赤梅酢はしょうがの色付けに、漬け終わった紫蘇もふりかけにしたりと無駄なく利用します。

梅を塩漬けする作業の画像

梅を塩漬けする

梅を天日干しする様子の画像

梅を天日干しする

生産者の声
  • 私たちにとって組合員の顔が見られる機会は大変励みになるのでぜひ産地に来てほしいです。
  • 産地では人口減少や高齢化に伴う人手不足が大きな課題になっています。
  • グランピング施設やカフェの設置、古民家を改装したお食事処を設けることで産地を見ていただき、体験を通じて交流をはかる新しい産直のかたちをとり、農業の多面的価値を発信しています。
  • まずは一度、産地の商品を手に取り、実際に食べてみてほしいです。そして感想や質問を通して私たちの農産品を知っていただけたら嬉しいです。
参加理事のコメント
  • 農産物の生産だけでなく、地域が抱える課題にあらゆる面からアプローチし、意欲的に挑戦されている実例は、コープしがや滋賀県が抱える同様の問題に対して多くのヒントとなると思いました。
  • 農業課題解決に向けて30年ほども前から取り組まれていることに驚きました。気候リスクに備えたグループ共同農場、都市の消費者と繋がるための古民家レストランやグランピングの取り組みも素晴らしく、目から鱗の気づきでした。
  • おいしい作物を作り、届けるだけではなく、多方面の取り組みがこれからの世代に繋げることが必要だと感じました。
  • 商品を届けるだけでなく、生産者の思いや取り組み、背景までをお伝えすることでお買い物の楽しさも増し、コープの付加価値にも繋がると感じました。
  • 今までの様に買って支えるだけでは無く、産地の抱える問題に一緒に取り組む姿勢が求められている事を全体で共有したいです。
柿の収穫の説明を受ける様子の画像

柿の収穫の説明

ページトップへ