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お知らせ

「震災を忘れない・これからの地域とくらし交流会」を開催しました【3/18】 報告

【2017.03.31 更新】

 東日本大震災が起きて丸6年となりました。今あらためて、犠牲となられた尊い命とそのご遺族の方々に深い哀悼の意を表わしたいと思います。

 コープしがは毎年この時期に震災の学習・交流会を開催しており、今年は3月18日(土)にコープぜぜ店2階のコミュニティホールで開催し約40名の参加がありました。原発事故から6年が経過し、ふくしまの風評被害はどうなったのか産地から報告いただきました。また、震災から見えてきた課題、くらしの復興をテーマに災害に負けない地域づくりについても学びました。

「震災からの6年間」
  (株)ジェイラップ 代表取締役 伊藤様

 

 原子力災害という大変な状況の中でどのようにして農業を続けていくか、除染などマニュアルがない中で、どのようにこの6年間取り組まれたか報告いただきました。
 米の汚染はどうなっているか、色々なデータを得るためにはサンプルは多い方が良い。生産できるところはすべて作ることを実践されたこと。家族が安心して食べられる作物を作る事を目指し、チェルノブイリ事故後得られた知見を集めて、効果の見込める対策は全て行なったこと。そして、継続してデータ取り、科学的根拠をもって、安心して食べられる作物として出荷されていることをお話しいただきました。
 観察する事を大切することで、不確かな情報に振り回されない事や、普段から出来ていない事は、災害時・有事に出来ないなど、見て・聞いて・感じた事をもとに自分で考え、行動していくことで正しい対策を打てるとのメッセージを発信いただきした。

「くらしの中に備えたいもの」
  神戸市兵庫区社会福祉協議会 事務局主幹 長谷部様

 東日本大震災発生直後からボランティアに入られた経験から、災害に対する備えや、命を守る事、被災した場合の支援の受け方などを報告いただきました。
 中でも、ボランティアを地域で受け入れる環境・知恵などのことを「受援力」(支援を受ける力)とされている事との説明があり、地域外のボランティアの力をうまく引き出すことは、被災地の復興を早め、地域防災力を高めることにつながるとお話しいただきました。
 被災地の外から集まるボランティアの人たちは被災地の土地勘は無く、被災地が求めているかも分かりません。このため、被災地側からボランティアにお願いすること、地域で対応していくことなど、積極的に伝え地域の「受援力」を高めることが大切です。また、ボランティアはみんなを助ける必要は無い(不公平で良い)。目の前の困っている人を支援できるのがボランティア活動であるなどを発信いただきました。

参加者の感想

・人に寄り添うということを、もう一度考えることが出来ました。
・支援なんて言うのは口はばったいと思いました。6年間、私は何をしてきたのだろう。被災地の皆さんは確実に進んでおられるんだと実感しました。次に備えて、自分の命、地域の命を守れる様に、出来る事をし続けることを刻んでおきます。
・泥を見ないで人を見る。助けてと言える人、助けてと言わせられる人、そう言う人になりたいです。
・放射線量は今でも測定している。家族が食べないものは出荷しない。そんなに「安全性が高い食べ物」でも「大丈夫だから食べて下さい」は言えないし、言わない。そんな生産者の想いをひとりでも多くの人に伝えたい。
・「受援力」はたいせつ。普段の暮らしの中でも人に“助けて”と言える人になりたいし、それが大切という事を伝えていきたい。
・情報を鵜呑みにせず、自分で考え判断し、行動していくことの大切さを改めて学んだ。福島の農産物についても、自分で情報を調べ選択し購入していきたい。ジェイラップさんのものは「安全+おいしい」で素晴らしい。
・大きな災害を経験していない滋賀県で、もし震災が発生したら、それぞれの地域で判断や行動、指示出来る人が必要。外からの支援者が来るまでの間、私たちに出来る事を考え備えることが大切。
・ボランティアは作業ではない。寄り添う心を持って活動しなければいけないと知りました。

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