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たべる・たいせつ
塩分を減らしておいしくいただく

 私たちのからだにとって、塩分(ナトリウム)は必要不可欠な栄養素であり、体内では「細胞を正常に保つ」「消化吸収を助ける」「脳や筋肉の刺激を伝達する」「体内の老廃物排出や体温調整」など、非常に重要な働きをします。塩分の1日の摂取基準は、男性で8g未満・女性では7g未満となっていますが、実際には10g以上摂取している場合が多く、塩分の摂り過ぎによる弊害が大きな問題になっています。特に高血圧とそれに伴う動脈硬化は、初期では自覚症状がほとんどなく放置されがちですが、そのままにしておくと命に関わる病気の要因になります。そのための食生活改善の1つは「減塩すること」。

  1. 麺類の汁は残す
  2. しょうゆやソースは直接かけずに小皿に出して付けて食べる
  3. みそ汁は具だくさんにして汁を少なくする
  4. 塩魚・練り製品・漬物など塩辛い食品は控える
  5. 野菜を多く摂り塩分排出を助ける

などの減塩方法があります。また、「減塩=マズイ食事」というわけではなく、工夫すればおいしく減塩できます。例えば、

  1. レモンなどの酸味を上手に使う
  2. 香辛料や青じそ・しょうがのような香味野菜を使う
  3. 香ばしく焼くことで食品の持ち味を引き出す
  4. だしのうま味を利かして薄味にする
  5. だし割りしょうゆやポン酢しょう油を使う
  6. 小さなスプレー式ボトルを使って広く表面にだけ味をつける
  7. 1品だけ濃い味にし、残りは薄味にしてメリハリをつける

などの方法でも減塩できます。焼き魚ならレモンや柚子をしぼり、しょう油を数滴垂らすだけで充分おいしくいただけます。

 味の好みはなかなか変えるのが難しいので、乳幼児期の食習慣の基礎ができる時から、味付けをできるだけ薄くする習慣をつけ、学童期~思春期ではスナック菓子などおやつでの塩分摂取に気を付けるようにします。社会人以降はコンビニ食品や外食などでは塩分表示を見て食べるという習慣をつけて、知らず知らずのうちに減塩できるような食習慣を身に付けてほしいものです。

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